📕「そしてミランダを殺す」ピーター・スワンソン(#1847)


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ヒースロー空港で偶然出会った男女。
男は話の成り行きでつい、
浮気している妻を殺したいと話す。
それを聞いた女は、
あなたの気持ちはよくわかる。
そんな女は世のためにならぬから私も手伝おうと
二人は密かに殺人計画をたてるのですが・・・

ここまでなら、よくある、交換殺人?
なんて思うかもしれません。
うん、実はnorimakiもそう思ってました。
ところがそんな展開にはならないところが
この本の面白さ。




以下は完全ネタバレなので閲覧注意です。






三部構成となっております。
いずれも登場人物二人が交互に独白という形。

一部は浮気された男テッドと、力を貸そうという女リリー。
テッドは現在進行形。
一方のリリーは自身の過去のできごとを語っていきます。
これが淡々と描かれているんですが、
よくよく読むととんでもない女なんですよね。
え、これしきのことで殺しちゃう?
世の中にはもっと悲惨な目にあってる人もいるぞ、って思うんですが
これが彼女の尺度なんでしょう。
一見あまり関係ないように思える、この第一部でのリリーの章で
彼女の人となりがつかめてくるのです。


そして二部はリリーとミランダ。
ミランダはテッドの妻で、つまり命を狙われる方。
ここでテッドではなくミランダ独白に変わるのは
はい、そうなんですね~。
第一部の終わりでテッドが殺されてしまうから149.png
おぅ、なんてこったい。

殺ったのはミランダの浮気相手の男。
セクシャルバイオレット№1のミランダに上手いことそそのかされて。

そうそう、リリーが孤独で物静かなスレンダー美人だとすれば
ミランダは叶姉妹のような(発想貧困過ぎて、適当な例えがみつからない💦)
セクシーで社交的なゴージャスレディ。

なんとそのミランダも、財産目当てに
テッドを殺してしまおうと計画してたっつうんだから驚き桃の木。

そして第三部はキンボールとリリー。
キンボールは事件を追う刑事さん。
ちょっとリリーに惹かれたりするんだけど、それが間違いのもと。
ここでミランダ独白でなくなるのは
またかい?
そうなんですよ。
今度はミランダが浮気相手に殺されてしまうから149.png
おぅ、なんてこったい。←アゲイン

ということで殺る者と殺られる者が入れかわりの攻防。
独白の語り手が変わるたびに、え?そうなの?
二部以降は特におもしろいいんですよ。
構成がうまいなぁと思いました。

心情的にはキンボール刑事がかわいそう。
とりあえずは生きててよかったけど、
なんてことない趣味の?ポエムがあんな伏線だったなんて。


ラストのオチは、そうくるかなぁって気はしたのだけれど
ひょっとしてリリー父は娘の犯罪を知ってた?
どう思う?
「父さんはおまえを愛している。
これからもずっと
なにがあろうと」
うーん、微妙だ。
どう思う?


原題は「The Kind Worth Killing」
殺されて当然の者という意味らしいです。
その「当然」とは誰かにとっては当然だけれど・・・
そこまでかなぁ。
そこが彼女のかわいそうなところだな。
意外にも一番わかりやすくて感情移入しやすかったのはミランダでした。
解説によれば、映画化が決まってるらしいのでそちらも楽しみ。



30代のころはずっと翻訳物一辺倒だったけど
久々に読む洋モノがヒットばかりで面白い。
もっと手を広げたいなぁって気がするんだけど
時代小説に加え翻訳物。。。半端ないっし。
もっと読書時間が欲しいよ。



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by norimaki24 | 2018-06-28 21:04 | BOOK | Comments(0)

好きなことだけ全力投球「読書と旅とBIGBANG」を合言葉に日々の出来事を綴ります。旧ブログはhttp://non2.exblog.jp/


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